ニューヨークのファーストチャーチ・オブ・クライスト・サイエンティストで現地時間10日、東日本大震災の追悼式典「トゥギャザー・フォー・3・11」が開催され、約400人が参加した。毎年この時期に開催されている式典で、今年で8回目となる。
ファッション関係では島精機USA、丸紅アメリカ、八木通商アメリカ、フリーマンズスポーティングクラブ、鎌倉シャツニューヨーク、ファンデーションワールド、サトミカワキタジュエリー、カツニューヨークが企業として協賛した。
主催グループのフェローシップ・フォー・ジャパンは震災後にさまざまな支援活動が行われた中で、団体同士が協力し合えばより大きな支援ができるという考えのもと、リーダーたちが集まってできたグループ。日本FIT会ニューヨーク支部もその一員になっている。
今年は、宮城県名取市出身で11歳の時に東日本大震災を体験した三浦七海さんがスピーチした。三浦さんと家族は全員無事だったものの、自宅は全壊。避難所で16日間過ごし、「生きた心地がしなかった。いつも誰か泣いていて、誰か怒っていて、大人たちは生きる気力を失っていた」と当時を振り返った。
三浦さんは現在はカナダのトロントに住み、語り部として発信し続けている。三浦さんは「生きている限り、語り部を続けると決めている。災害が起きた時は自分の身を自分で守れるように、震災後は寄り添って生きていけるように」と聴衆に呼びかけた。
チャリティーグッズ販売コーナーには2年前にスピーチした福島県浪江町出身の松永武士さんも駆け付け、大堀相馬焼松永窯の湯呑(の)みや急須だけで約800ドルを売り上げた。
(ニューヨーク=杉本佳子通信員、写真も)