新型コロナウイルスが小売りに大打撃を与えるなか、西松屋チェーンが強さを見せている。19年11月から売上高が全店、既存店ともに回復基調だったが、20年2月、3月も2ケタ増と急伸した。紙おむつなどの生活必需品が引っ張り、衣料品も既存店の売上高が上回っている。
店舗は全国に1010あり、ほとんどがロードサイド。売り場面積も660~990平方メートルと広く、天井が高く、通路も広いのが特徴だ。人混みを避けて買い物したいという消費者心理が、西松屋に足を向かわせている。
2月の売上高は全店で前年同期比12.4%増、既存店12.6%増、客数10.1%増、客単価2.3%増。3月は全店で19.8%増、既存店21.3%増、客数15.3%増、客単価5.3%増だった。
売れ筋は紙おむつやおしりふき、粉ミルクやベビーフードなどの消耗品のほか、室内向けの子供玩具など。
ガーゼハンカチ、妊婦用のさらしなど素材がガーゼの商品も品薄。約4割を占める衣料品では、マタニティー用品や新生児衣料など出産準備品が売れている。
緊急事態宣言を受けて25店が休業したこともあり、4月の売上高は全店で1.0%増、既存店2.1%増、客数2.6%減、客単価4.8%増と減速している。
