イタリアのNGGが「オープニングセレモニー」を買収

2020/01/15 10:42 更新


 【ミラノ=高橋恵通信員】「オフホワイト」「マルセロ・ブルロン・カウンティ・オブ・ミラン」「パーム・エンジェルス」などを傘下に持つイタリアのファッショングループ、ニュー・ガーズ・グループ(ミラノ、NGG)が、ファションブランドでセレクトショップの「オープニングセレモニー」を買収した。買収額については明らかにされていない。20年秋冬からNGGが製造販売する。オープニングセレモニーの共同創業者、キャロル・リムとウンベルト・レオンは、クリエイティブディレクターとしてブランドに残る。

 NGG創業メンバーの一人であるダビデ・デ・ジッリオCEO(最高経営責任者)は「オープニングセレモニーの創造性と、我々のラグジュアリーブランドをグローバルに運営するノウハウで、同ブランドのさらなる発展を目指す」とする。キャロル・リムとウンベルト・レオンは「私たちの未来創生への願いとコミュニティーのためのデザインを、ダイナミックなインフラに結び付けるものになるだろう」としている。今後、メイド・イン・イタリーの生産背景を生かし、オリジナルレーベルの拡充が見込まれる。「オープニングセレモニー」は02年創業。ニューヨーク、ロサンゼルス、東京に店舗がある。

 NGGは15年、「ビンテージ55」のダビヴィデ・デ・ジッリオ、セレクトショップ「アントニオーリ」のクラウディオ・アントニオーリ、マルセロ・ブルロンが設立。傘下としたブランドの創造的プロセスと個性を尊重しながら、流通チャネルや生産面でサポートしていくというグループ全体の相乗効果を生かした戦略が成功している。昨年8月、英ファーフェッチに6億7500万ドルで買収された。



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