神奈川県出身の木野智絵さんは23年4月、木曽川染絨(岐阜県笠松町)に入社し、デザイナーになる夢への一歩を踏み出した。安藤篤史社長の応援のもと、現場で素材、染色を学び、その知識を生かしたデザイナーを志す。
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一度断られても
「びっくりした」。安藤社長は初めて木野さんからの求人応募があった日を振り返る。同社は染色整理加工業。脱水の工程などで、500キロ近い重量の布を運ぶ力仕事が求められ、男性中心の職場だ。デザインや企画職の採用枠もない。そこに、ホームページを通じて東京の服飾専門学校の学生が応募してきたからだ。