アパレルの物作り新戦略④ レナウン

2018/09/16 06:30 更新


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 レナウンの主力ブランド「アクアスキュータム」は方針に〝顧客価値追求〟を掲げる。国産による本物志向のトレンチコートを企画の軸に据え、個々の顧客へのカスタム仕様を強化して〝所有価値〟のニーズを刺激する。

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 サブスクリプション(購入せず利用期間などに応じて料金を支払う)サービスをはじめとする「使用価値」への注目が高まるなか、アクアスキュータムは〝自分だけの一着〟を提案し、所有欲求を喚起する。

いつまでも手元に

 18年秋冬では〝ファン&トレンチ〟と題した新たなキャンペーンでトレンチコートのカスタマイズを提案。コートのライナーに好きな刺繍を施したり、ボタンを多品種から選べたりと客の要望に応える。肩章やウエストベルト、スリーブストラップにレザーを使い、襟や袖部分にファーを付けるなど、個人の嗜好(しこう)に応じることで「いつまでも手元に置いておきたい一品」としての魅力を高める。

 レナウンのグループ会社ブレードブレー(福島県白河市)は、アクアスキュータムの婦人服を中心に生産し、「J∞クオリティー」認証事業の企業認証(安心・安全・コンプライアンス、縫製)を取得している。縫製するのは、トレンチコートをはじめジャケットやボトム、ドレスなど。ここ数シーズン、幅広いアイテムにウォッシャブルや軽量を求める傾向が強まり、扱う生地のバリエーションが広がっている。従来は布帛を使っていたジャケットに、ジャージーを使うケースも多い。素材が変化しても、高い縫製技術のあるブレードブレーが担うことで、「レディス独自のエレガントな雰囲気を維持することができる」という。国内の主力工場を基盤にした物作りで、ブランドの個性を担保する。

グローバルな視点

 レナウンの海外事業は親会社の山東如意との連携で推進している。山東如意が昨年11月、香港のYGM貿易の保有するアクアスキュータムの全株式、商標権を取得した。これを受け、日本国内での商標権をアクアスキュータムからレナウンの香港子会社が昨年12月に取得した。自社で商標を保有したことを機に、ブランド戦略を積極的に進める。今年1月にレナウン本社で、ロンドンのアクアスキュータム1851のCEO(最高経営責任者)および、香港のアクアスキュータムホールディングスのアジアパシフィック担当役員を迎えて会合を行った。「アクアスキュータムを日本市場だけの狭い構えのプレタブランドではなく、グローバルな戦略のなかで販売を広げる」(北畑稔社長)方針。今後、商品企画やディレクション、販売促進まで、グローバルな視点に立つ。

18年秋冬は「ファン&トレンチ」をテーマに個人の好みに応える

(繊研新聞本紙7月26日付けから)


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