梶山弘志経済産業大臣は5月8日の閣議後記者会見で、中小・小規模事業者を対象に5月1日から申請受け付けを開始した「持続化給付金」の申請・支給状況と与野党で議論になっている事業者の家賃支援策についての方針を示した。
【関連記事】政府の中小・小規模事業者向け「持続化給付金」 最速で5月8日から支給
持続化給付金は申請が5月1日で約5万6000件、7日の午後5時時点で計約50万件あり、支給日初日の8日で約2万3000件に約280億円を支払ったことを明らかにした。今後、申請から支給までに要する期間については「提出書類の確認や審査を含めて、2週間が目安」とした。持続化給付金は新型コロナウイルスの影響で、今年1月以降の1カ月の売上高が前年同期比50%以上減少した資本金10億円未満の事業者が対象。法人で最大200万円、フリーランスを含む個人事業者で最大100万円が国から給付される。
家賃については「中小・小規模事業者にとって家賃の支払いが大きな負担になっている」とした上で、「賃貸ビルオーナー、テナント双方を支援する必要がある」との認識を示した。テナントによる家賃の支払い猶予や減免によって事業収入が大幅に減少した中小の不動産所有者に対する固定資産税などの減免措置や持続化給付金、金融機関による中小・小規模事業者向けの実質無利子・無担保融資など「既にある施策を迅速に行うことが大切」とした上で、「与野党の議論を注視したい」とした。