七彩の企画展 装苑賞受賞作を同時代のマネキンで

2019/04/12 06:27 更新


 七彩は本社内に設けた「七彩アーカイブス〝彩〟」の第1回企画展で、「装苑賞をまとうマネキンたち」を開催している。前期展は57年の装苑賞第1回受賞作から66年までの20点を紹介、その作品を当時の著名な作家のマネキンで表現した。前期展は9月13日まで。その後の作品は、後期展として10月から来年2月まで展示する予定。

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 第1回受賞作は25歳の学生だった佐藤昌彦の作品。打ち合わせを比翼仕立てにし、大きなボタンを半分だけのぞかせたワンピース。NHKのドラマ「カーネーション」のオハラ洋裁店のウィンドーにも飾られた服だ。マネキンは村井次郎が55年に制作した楮製紙(ちょせいし)のもの。年間生産数1650体という当時として記録的なヒットとなったマネキンでもある。

左が第1回の受賞作

 60年の第7回は小篠順子のブルーのモヘヤコートを、大森達郎の63年製FRPマネキンで、第8回は高田賢三のサマーウールのセットアップを清水凱子の62年製FRPマネキンで表した。

 受賞作品とは別に、高田賢三の初期のコレクション5点を特別展示中。コレクションは、文化学園ファッションリソースセンター、著名デザイナーなどの収蔵。見学は予約制だが入場は無料。七彩は「現在から見ても斬新なデザインが分かってもらえるはず。ファッション系の学校はもちろん、幅広い人に来場してもらいたい」としている。

左が小篠順子の作品
高田賢三の初期作品も特別展示


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