モリリン 服飾専門学校、大学・専門学校との連携を加速

2022/08/30 06:26 更新


8月にスタートした東京モード学園との産学連携

 モリリンが服飾専門学校や大学との連携を強めている。これまで取り組みが少なかったパートナーと密接に関わることで、企業として提案の幅を広げていくことが狙いだ。

 昨年は織田ファッション専門学校と産学連携で3D・CAD(コンピューターによる設計)カリキュラムプロジェクトを推進した。基礎の習得と実践の授業を導入し、モリリンの展示会では織田ファッション専門学校のパタンナーとデザイナー志望の学生2人1組、計4組が「代官山の週末」をメインテーマに、3D・CADで製品サンプルシミュレーション動画を発表した。

 8月にはモリリンが国内販売代理店になっている廃棄衣料品を原料としたサステイナブルボードの「パネコ」と東京モード学園のインテリア学科とプロジェクトを開始した。テーマは〝ラブネイチャー~創造的解決〟。衣料品の在庫処分、ファッションロス問題への取り組みとして、プロジェクトを通じた協業により、インテリア業界への新たな選択肢を提案。即戦力となる人材を育成することを目的にしている。アンバサダーにはサステイナブル(持続可能な)の取り組みについて、先進国と言われているオランダで学ぶ真理子フロレンティーナさんを迎える。学生とのセッションにも参加し、メディア・SNSなどを通じてZ世代のアクションについて発信してもらう。また、消費者向けプロダクトデザイン・制作のアドバイザリーとしてカリモク家具も参加する。

 今後、テーマ・デザイン考案から始まり、図面・3Dのチェックやアドバイス、製品生産などを経て、最終的にはコンペティションで最優秀賞に選ばれた作品をクラウドファンディングに出品。エンドユーザーにパネコを使ったインテリアを生活に取り入れてもらうことで、サステイナブルデザインの価値共有と課題の創造的解決を目指す。

 さらに、8月には大妻女子大学の学生が立ち上げたSDGs(持続可能な開発目標)を意識したファッションブランド「マールトウキョウ」が「モスバーガー」を運営するモスフードサービスとの産学連携により共同企画したサステイナブルなTシャツに、モリリンによるゼロカーボン素材「ビオグレース」が採用された。素材提案でも活動の幅を広げている。

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