【パリ=松井孝予通信員】「モンクレール」が世界最大となる旗艦店を、パリのシャンゼリゼ大通り119番地にオープンした。オスマン様式の建物内1階と地下1階合わせて1200平方メートルの売り場に、メンズ、レディス、キッズ、そしてモンクレールジーニアス、モンクレールグルノーブルなどフルラインが揃う。
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内装を手掛けたのは、同ブランドの東京、モスクワの店舗を手掛けたジル&ボワシエ。様々な要素を取り入れ、ラビリンスにでもいるようにショッピングを提供する。店内中央の吹き抜けにモンクレールマスコットの巨大なアートピースをインスタレーション。それをパリのピカソ美術館から着想を得たという高級アパルトマンのような、または木目仕上げでアルプスの別荘を思わせるような、異なる空間が取り囲む。
フューチャリズム(未来派)のビデオアートを流すコーナーには、シャンゼリゼ限定コレクションが並ぶ。マルチブランドのコンセプトストアのようだが、仏グルノーブルで誕生したブランドのルーツをしっかり感じさせる旗艦店だ。コロナ禍でグローバルブランドの大型店撤退が続くシャンゼリゼにとって、新旧交替を象徴するアドレスとなりそうだ。