「カミのチカラ」繊研新聞を読むべき理由(柏木均之)

2017/03/25 06:39 更新


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「記者の目」


ファッション業界で起こるニュースを報道する以外に、繊研新聞には、現場で日々、取材を続ける記者が、業界で起こったニュースを掘り下げ、解説する記事が掲載されています。今回はそうした企画のひとつ「記者の目」を紹介します。

「記者の目」は、話題のニュースやトピックについて担当記者がその背景を詳細に分析し、独自の視点でお伝えする企画です。直近では、たとえば、こんな記者の目が掲載されました。


(繊研新聞2017年2月6日付7面)


いまファッション小売りに求められることとは?
企業姿勢伝え、選ばれるためのブランディング 


あらゆるテイストと価格帯のファッションが市場に氾濫(はんらん)し、便利に買える時代。ファッション小売りにはブランディングが重要だと思う。他と何が違うのか、伝わらない店を消費者は選ばない。昨秋、そのブランディングに力を入れた2社にファーストリテイリングとビームスがある。一方は「ユニクロ」を究極の普段着「ライフウェア」として訴求し、もう一方はファッションを軸に東京の若者文化が創業から40年でどのように変化し、その中で自社がどのような役割を果たしてきたかを振り返って見せた。規模も価格帯も客層も異なる2社だが、狙いは共通している。

(柏木均之=本社編集部大手SPA、セレクトショップ担当)


ユニクロが「ライフウェア」に込めたメッセージとは?


昨秋、ユニクロはライフウェアのキャンペーンをスタートした。テレビCMは、様々な年齢、立場、服装の人々が街を歩く映像に重ね「なぜ、服を着るのか」と問いかける内容。特定の自社製品をフューチャーしてはいない。柳井正会長兼社長は「あらゆる人が着られる究極の普段着を作り、売ろうとしている姿勢を明示したかった」と話す。




柳井会長は世界の2大トレンドはデジタル化とグローバル化と見る。ネット系企業はファッション分野でも「世界から情報を集めて、人工知能で解析して、ニュースとして流し、服も作って売るようになる」。その流れがグローバルに広がれば、市場での競合はさらに厳しくなる。




参入するプレイヤーが増える一方、いまやデジタル化の恩恵は誰でも享受できる。流行をいち早くつかみ、服に反映する速度ではもはや差別化できない。むしろ皆が同時に流行に飛びつけば、売れ筋が一瞬で死に筋になる。「同じ商品、同じ値段、それがどこにでも売っているとなれば、誰も買わない」


同質化のスピードが増すばかりの市場で、消費者が選ぶ基準にするのは、「その会社が何のために服を作り、売っているのか」。それを強く訴えるために、同社は足元の消費環境が決して良くはなかった昨秋冬、シーズン商品の宣伝以外に、自社の姿勢を伝えるメッセージをキャンペーンに込めた。


ビームスが「今夜はブギーバック」でPVを作った理由は?


同質化のわなに陥らない企業への進化を目指すファッション小売りはほかにもある。ビームスは昨年、創業40周年を機に、一風変わったキャンペーン「トーキョー・カルチャー・ストーリー」を行った。過去40年に東京の若者にはやったファッションを振り返るプロジェクトだ。


ユーチューブにアップした動画は、様々な時代のミュージシャンが歌う日本語ラップの名曲「今夜はブギーバック」をバックに「ヘビーデューティー」「DCブランド」「渋カジ」「ノームコア」「ミクスチャースタイル」など、ビームスが直接扱うことのなかった流行も含め、若者のスタイルや関心事の変遷をたどって見せている。




「単なる社史でなく、ビームスに関係ないスタイルやカルチャーを含め、時代の変化を全部振り返るものを作りたかった」と設楽洋社長。プロジェクトに関して「即、商売への効果は期待していない」とも言う。「何か面白いことをやっている集団」として服以外の業界にも認知されることを狙った。


目先のビジネスではなく、それを見た人に強烈なインパクトを残すことに重点を置いた仕掛けの理由は、消費者にとってのファッションの位置づけの変化にある。ビームスはセレクトショップの草分けとして「モノも情報もなかった時代に、誰も見たことのない商品を探して提案する」ことで成長してきた。




だが、市場にモノと情報があふれる今、強みの「目利き」をファッションだけに使い続けても、同質化の中で微差の消耗戦を強いられる。「服と関係ないこともやることで、服に興味のない人にもビームスを知ってもらい、来店につなげたい」。40周年のキャンペーンはそのためのブランディングというわけだ。


「消費者の気持ちが変化するスピードが上がっている」(柳井会長)




一方で、「商品や接客のレベルアップなんてどこでもやっている」(設楽社長)




何のために会社があるのか、うまく伝えられないファッション小売りは、今後、立ち位置を失い市場から弾き飛ばされる。


世の中の流れに沿って服を作り、売る姿勢をアピールしたユニクロと、セレクトショップとして培った時代の旬をかぎ取る力が服以外の分野でも使える可能性を示そうとするビームス。両者とも生き残るには、良い服を作るだけでなく、自社の価値や目指すものを明確に伝え、理解されることが重要と考えている。


いかがでしたか。記者の目は繊研新聞本紙の毎週月曜日付に掲載されています。ファッションにまつわるニュースの「なぜ?」を知りたいなら、繊研新聞。


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【あわせて読んでほしい記事】「カミのチカラ」①繊研ヒストリー



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かしわぎ・まさゆき 20余年にわたり、川上から川下まで取材をしてきた記者が1億コ(自己申告)のネタから選りすぐりを披露します。編集部記者。92年入社、大阪支社で商社など川上分野とアジアを長年取材。02年に東京本社転勤、現在、セレクトショップや外資系チェーン店などを担当。統計資料なども司るデータ番長


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