【バロック常務執行役員植田みずきさんに聞く】仕事をするから自分でいられる

2019/08/16 06:29 更新有料会員限定


 19歳で販売員の仕事を始めた植田みずきさんは、20歳の頃にフェイクデリック(現バロックジャパンリミテッド)で「マウジー」の立ち上げに関わった。

 02年にはクリエイティブディレクターとして「スライ」を立ち上げ、結婚・出産を経て12年春夏に「エンフォルド」、18年春夏に「ナゴンスタンス」をスタート。エンフォルドはグローバルでも通用するブランドを目指し、海外での期間限定店も予定している。

 これまでさまざまなチャンスを形にし、チャレンジを続けてきた植田さんに、仕事に対する考えや若手社員・学生への思いを聞いた。

(石井久美子)

◆チャンスは自ら求める

 ――バロックは、社内でキャリアを変えながら長く活躍する社員が多い印象だが、植田さんの場合は。

 バロックは、自分からチャンスを求めれば与えてくれる会社だと思います。私がそのチャンスを求めたのはスライとエンフォルドのとき。マウジーのデザイナーとしてひたすらデニムパンツやプリントTシャツを作っていた当時、デニムに合うキャミソールとか、ほかの服も作りたいと思って別のネームで商品にしました。店長でもあったので、自分で作って売るのが楽しくて。

 独立したブランドにしたいと会社に言ったら、「やれるならやってみろ」と。それでスライをスタートしましたが、初めは全然売れなくて世の中簡単じゃないなって。一方で会社は、チャンスはあげるから自分ではい上がれ、考えろ!というスタイルだった。

 だからとにかく、スライのときもエンフォルドのときも、「やれることは全部やろう」。じゃないと勝てないから。軸である商品については、素材やシルエット、色、価格がこれでいいのかをとことん突き詰める。今も商品を作るときは「これで誰にも負けていないか、本当にやり残したことはないか、本当に売り上げがとれるのか」と自問していますね。

 ――エンフォルドを始めたときのことは。

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