水甚 来秋冬から「ファーストダウン」で新ライン

2018/11/14 06:27 更新


 アパレルメーカーの水甚(岐阜市、中村好成社長)は、商標権を持つ米国ブランド「ファーストダウン」で19~20年秋冬物からセレクトショップや百貨店向けの新ラインを販売する。新ラインは来年度の本格展開に向け、今秋冬はファッション性を強めた商品・イメージを訴求する。

 その一環で3日から、東京・南青山のギャラリースペース「オープンスタジオアネックス」に約2カ月間の期間限定店を開いた。

 ファーストダウンは80年代に米国で誕生した。代表商品のダウンジャケットは、高い機能性と優れたデザイン性が支持され、90年代に入ってから音楽とファッション好きの若者の間で人気となった。水甚は、97年に米国ニュージャージー州に本社を置くターボ・スポーツウェア社とライセンス契約を結び、ファーストダウンの国内販売を開始。06年には同社から商標権を取得している。

 水甚はファーストダウンを量販店やカジュアル専門店などへも販売している。90年代ファッションのリバイバルブームによって引き合いが強まるなか、同ブランドの価値を維持・向上させるため、新ラインを企画し、ファッション感度の高い小売店への販売を拡大する。「今年はブランドストーリーの浸透に力を入れ、来年秋冬以降の本格展開に向けて準備したい」(中村社長)とする。

 取り組み先の一つ、「フリークスストア」(デイトナ・インターナショナル)では今秋立ち上がりから別注商品の期間限定販売会を仕掛け、好感触を得ている。9月にラゾーナ川崎、10月にららぽーとTOKYO‐BAY、ららぽーと富士見の同ショップで開催し「過去の人気を知る40代以上から、全く知らない20歳前後まで、幅広い層から支持があった」という。

 今秋冬の別注商品は、テープ使いやリバーシブルデザインが特徴のダウンジャケット(3万円台半ばから)など。他ブランドと比べて手頃な価格も支持される理由だ。11月中旬までは、ニュウマン新宿の特設スペースとルミネ大宮店でも開いている。

 オープンスタジオアネックスでの期間限定店では今月30日までを第1弾、12月上旬から12月25日までを第2弾と分け、客が楽しめる空間や演出を仕掛ける。

「ファーストダウン」18~19年秋冬物の協業品で一部展開する新ライン


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