三越伊勢丹HD、大西洋社長が退任へ

2017/03/06 13:52 更新


 三越伊勢丹ホールディングスは、大西洋社長が31日付で退任する方向で調整に入った。7日に取締役会を開き、後任の社長は7日以降に明らかにする。

 大西社長は12年に三越伊勢丹HDの社長に就任。仕入構造改革をはじめ、百貨店のサプライチェーン改革に着手し、商品の独自性の発揮、収益力の向上に取り組んできた。併せて販売職へのインセンティブ導入など営業・販売改革を積極化していた。しかし、ここ1~2年の衣料品不況が直撃し、17年3月期の営業利益は前年比3割減の240億円になる見通しだ。

 地方店の構造改革に着手する一方で、百貨店偏重の事業構造からの転換を目指し、多角化を推進していた。旅行、レストラン、カフェ、ウェディング、ホテル、不動産など外部企業と連携して新規事業を立ち上げた。 大西社長は小売業としての百貨店の再生に取り組んだが、道半ばとなった。その改革路線が次の経営陣に継承されることを期待したい。



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