三越伊勢丹 VRを活用したスマホアプリの提供開始

2021/03/18 11:00 更新


伊勢丹新宿本店を再現し店内を自由に過ごすことができる

 三越伊勢丹はVR(仮想現実)を活用したスマートフォンアプリ「レヴ・ワールズ」の提供を始めた。アバターを操作し、仮想空間の伊勢丹新宿本店でオンラインの接客・販売による買い物体験ができる。コスメとワインの期間限定催事で試験運用しており、3月下旬から婦人服、食品の一部で仮想空間上に常設売り場を開設する。

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 24時間、どこからでもスマホからアクセスできる。気に入った商品があれば、アプリ上でクリックし、連携した自社ECサイトで購入できる。各ブランドや編集売り場のブースには、実際に伊勢丹新宿本店で販売を行うスタイリストがCG化して登場する。そのアバター販売員とチャット機能を使って接客が受けられる。婦人服は「リ・スタイル」の売り場をバーチャル化し、15ブランド、30点の中から購入できる。

 既存のECサイトと大きく異なるのがアバターを通して仮想空間で自由に過ごすことができること。チャットを通じて販売員のほか、友人や家族と会話を楽しめる。アバターにはエモート(手を振るなど)機能を備えており、ゲーム感覚で様々なコンテンツを体験できる。

 仮想伊勢丹新宿店は婦人服と食品の一部で常設スタートするが、取り扱いカテゴリーを順次拡大していく。店内だけでなく、店舗周辺の新宿東口エリアの街を一部再現しており、他社コンテンツとの協業でBtoB(企業間取引)、BtoC(企業対消費者取引)のVRプラットフォームの構築を目指す。VRマーケットは20~30代の若年層が中心のほか、外国人の需要も増えていることから、新規顧客の開拓に結び付ける狙いだ。



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