25年春夏ミラノ・ファッションウィーク 伝統、アイコンを背景に手仕事の技

2024/09/25 07:59 更新有料会員限定


 【ミラノ=小笠原拓郎、青木規子】25年春夏ミラノ・ファッションウィークは、ブランドの伝統やアイコンを背景に手仕事の技を取り入れたコレクションが広がった。刺繍やプリーツ、ペインティングやテーラーリングなど、それぞれのブランドらしさを表現する多彩なテクニックが登場している。

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 ボッテガ・ヴェネタのショー会場に入ると、たくさんの動物をモチーフにレザーで作った椅子が並ぶ。伊ザノッタとともに作ったこのビーズクッションのような椅子は15種類の動物があり、ノアの方舟(はこぶね)に乗った動物がモチーフになっているという。

 いつものようにアートを背景にした見せ方で、そのコンセプチュアルな物作りは他のミラノのブランドとは一線を画している。春夏はボリュームの取り入れ方とアイテムのミックス、グラフィックな柄と素材の使い方にフォーカスした。スーツやセットアップのボトムは、半分をタブリエで巻き付けたようにパンツとスカートが合体している。テーラードジャケットはビッグサイズになりコートのようで、大きなラペルが迫力を生み出す。

ボッテガ・ヴェネタ

 プリント柄をプリーツ状に畳んだドレスは動きとともにカレイドスコープのように柄が変化する。メランジカラーのドレスは、裾にタッセル飾り、スカーフ状のトップと同じ配色のグラフィカルなプリーツスカートとの組み合わせ、花びらのような大きな襟をアシンメトリーに飾った。一点ごとにこだわりが詰まっている。しわ加工のスーツやコートの一方で、まるでボーンを入れたかのように構築的なオーバーシャツもある。タイダイ風のニットのセットアップから重厚なパイソンのスカートやトップまで、クラフトテクニックの繊細さとグラマラスが共存したコレクション。

ボッテガ・ヴェネタ

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