24年春夏ミラノ・コレクション 華やかさとリアルの新バランス

2023/09/26 06:30 更新有料会員限定


 【ミラノ=小笠原拓郎、青木規子】24年春夏ミラノ・コレクションは、華やかなデザインとリアルな日常との間の新しいバランスを探る動きが見られる。この間のトレンドでもあったミニマルなイメージやリアルクローズの中に、クラフトテクニックを取り入れたり、艶やかな要素を加えたりといったスタイルだ。

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 ジル・サンダーはボリュームのコントラストと揺れる布のディテールを組み合わせた。日常性のあるアイテムの中にいかに華やかな要素を入れていくか、ハンドクラフトとともにインダストリアルな要素の共存。そんな試みを感じさせる。

 リブニットのトップ部分からふんわりとウエストが膨らむドレス、スパンコールのタンクトップからペプラム状に広がるフォルムのトップ、いずれもボリュームのコントラストを生かしたシルエット。セーラーカラーのビッグサイズジャケットもハーフパンツと合わせて、シルエットにメリハリを付ける。そんなボリュームコントラストに、揺れる布の動きを加えるのもポイント。タンクドレスには短冊状のパーツをびっしりと刺繍し、シャツやコートは小さなポンチョをかぶせたように襟からショルダーにかけて布が揺れる。艶やかな質感のレザーを生かしたアイテムも充実している。イールスキンのストレートドレス、パイソンのコートやセットアップ、縦長のシルエットにグラマラスなレザーの光沢が映える。

ジル・サンダー
ジル・サンダー

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