10周年の「ミキリハッシン」が新店

2016/08/24 05:45 更新


 東京・原宿のストリートで、コアなファッション好きに支持されてきたセレクトショップ「ミキリハッシン」(山口壮大ディレクター)が、今夏移転した。新ショップは、旧ショップとほど近い神宮前の住宅街の中。〝家〟をコンセプトに、一軒家を改装して、元々の部屋のイメージに合わせてウェアやインテリアグッズを置く。一見、はやりのライフスタイルショップのようでありながら、実は真逆の意図を込めて作ったショップだ。

個性の光る編集

 店は2層の作りで計約100平方㍍。日本庭園のように小石を敷き詰めた玄関を入るとトイレや台所があり、廊下を進むと居間につながる。台所にはアメリカで買い付けてきたという古いキッチンツールや皿を飾り、居間にはメンズ、レディスのウェアや雑貨とともに、椅子やクッション、スピーカーなどを並べる。取材時にはトイレや2階は改装中だったが、今後開放する考えだ。

 ウェアの品揃えは、移転前から買い付けている国内ブランドや古着が中心だ。メンズは「アンリアレイジ」「ケイスケカンダ」「ハトラ」など。新たに設けたレディスコーナーには、スタイリストの高山エリが選んだ「イン」「クリーナ」「ナイフ」などを置く。

 メンズ、レディスとも一言で○○系とは表現できない個性的なブランド編集だが、それは狙ってのこと。「テイストで切って品揃えするのではなく、商品の背景にあるデザイナーの熱量に共感したブランドを揃えている。テイストで編集してしまうと、今の時代はウェブでブランド検索した際に関連ブランドとしてズラリと出てしまうけれど、こういう編集の仕方なら検索では見つけられない」と、山口ディレクター。移転前の平均客単価は2万5000円前後。

続きは繊研新聞で

ミキリ中
台所(奥)はキッチンツールや皿を陳列するとともに、休憩スペースにもなっている

 



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