MID「壁を破らないと」新たな挑戦

2016/08/08 06:06 更新


 「壁を破らないと伸びしろはつくれない」――婦人服メーカー、エム・アイ・ディー(大阪市、前川秀文社長)は20代後半女性向けブランド「ブレンヘイム」で今秋、新たな取り組みを始める。東京、大阪の2大商業地で最も集客する駅ビル、百貨店に店を出す。発行会社の異なる複数の女性ファッション誌と連動した大掛かりなキャンペーン、イベントも計画している。

 新設するのは伊勢丹新宿本店(今月24日、売り場面積17平方㍍)、ルミネ新宿(25日、63平方㍍)、ルクア大阪(31日、89平方㍍)。既存店は阪急うめだ本店とJR名古屋高島屋にある。これで新宿、梅田とも地域一番の百貨店、駅ビルに店ができる。

 同社のショップは大半が百貨店で、SCの経験は少ない。「期待も不安もあるが、こわがらず店頭で消費者の声を聞くしかない」という。そのため、どんなことでも素早く対応して修正する。

 ブレンヘイムは見た目より割安感があり、少しモードの入った服を目指している。対象はエレガンス志向で自立した若いファッションリーダー。駅ビルへの出店は、「百貨店は30代から上の顧客が多く、駅ビルは対象とする女性が多くいる」ため。

 10月から11月にかけては、異なる発行会社の女性ファッション誌2誌とブレインヘイムの3者によるキャンペーンを実施する。過去になかった取り組みで、前川社長が両誌の編集長に呼びかけて実現した。伊勢丹新宿店、JR名古屋高島屋、阪急うめだ本店では店内でイベントを実施する。

 7月7日に改装オープンしたJR名古屋高島屋のショップはセールなし、プロパー品だけで約900万円を売り、好スタートを切った。



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