《めてみみ》ラグジュアリー撤退のあとは

2026/07/15 06:24 更新NEW!


 地方百貨店でラグジュアリーの撤退が相次いでいる。集客の目玉が消え、ダメージを受けた店もある。ブランド側は選択と集中で、大幅増収が続く都心に経営資源を投下する。一方、地方店は低率の差益や内装費などの投資負担増と、回収の長期化の重荷が解消される利点がある。

 三越伊勢丹ホールディングスは、地域店の外商顧客が新宿や日本橋の基幹店の商品を購入できるようにした。地域店には手数料を還元する仕組みだ。25年度売上高は200億円に達し、「26年4~5月はさらに勢いを増している」。地域店の外商顧客の3割が首都圏店舗も利用しており、購買の選択肢が広がった。

 人とデジタルの力を活用し、時間、空間の制約を解消した。地方百貨店では店にラグジュアリーが無くても顧客が買えるように工夫する。外商顧客向け期間限定販売、都心基幹店への送客、ブランド側の催事へのアテンドなどで売り上げ、利益の増加に結び付ける。

 ラグジュアリー撤退後の空き区画には、次世代向けの高感度ブランドや地域に欠落しているコンテンツを導入した。円安などによる価格引き上げで、「ラグジュアリーが購入しにくくなったタイミングで後継ブランドが導入しやすくなった。改装で20~30代の新規客の購買増につながった」(地方百貨店)という。脱ラグジュアリーで、効率的なモデルへ転換する。



この記事に関連する記事