梅雨時がここ数年に比べ涼しかった日本と対照的に、今年の欧州は異常とも言える熱波にさらされている。パリ・メンズファッションウィーク期間中には40度を超える日々が続いた。いくつかのブランドは、午後のショーを取りやめて、午前中に日程をずらすなどの対策をした。
そんな熱波のコレクションで気になったのは、ファンを装着したアイテムだ。これまで、日本では主に建築現場作業員のユニフォームなどにファンを装着する技術が取り入れられていた。この熱波のせいではないだろうが、「リック・オウエンス」のコレクションでは、「アディダス」とのダブルネームによるファン付きのアイテムが充実した。
パリの最新モードの現場にファンという機能性を強調したアイテムが堂々と登場する時代。メンズに続くオートクチュールでも、こうしたハイテクを思わせるデザインが見られた。「スキャパレリ」はドレスの裏側に光を放つ機能を取り入れ、「イリス・ヴァン・ヘルペン」も稲妻のような光を服に閉じ込めた。
新しいテクノロジーを取り入れたデザインというと日本の「アンリアレイジ」を思い出すが、伝統的なオートクチュールの新作でもそんなデザインが登場しているのが面白い。もちろん、ファッションは無いものねだり。気候や時代に合わせて今を描くためには新しい技術も欠かせない。
