《めてみみ》ブラジルのアンチェロッティ監督

2026/07/09 06:24 更新NEW!


 熱戦が続く「FIFAサッカーワールドカップ」。決勝トーナメント1回戦の日本対ブラジル戦は残念な結果となったが見応えはあった。陣形をコンパクトに保つ日本にブラジルは当初攻めあぐね先制を許す。しかし後半になって戦術を変更。サイドからの攻撃やクロスボールを多用し、じわりじわりと圧力をかけて遂に逆転。日本は最後に力負けした格好だ。

 舌を巻いたのはブラジル代表を率いたカルロ・アンチェロッティ監督の思い切った采配。戦況を読み、後半から勢いのある若手選手を投入する一方、エースストライカーのポジションを変え、日本の強みを消した。

 優れたマネジャーの条件は様々あるが、欠かせないスキルの一つに、刻々と変わる情勢を見定め、状況を的確に分析し、事態の打開策を具体的に提示できる能力が挙げられるだろう。前提にあるのは、当初のプランや従来の勝ちパターンに固執せず状況に合わせて方針を柔軟に変えられること。アンチェロッティ監督はそんな理想的な姿を示したと思う。

 先のゲームでは追加タイムにブラジルが決勝点を決めた時、ベンチや選手が歓喜に沸くなか、監督は表情を一切変えず冷静だったのも印象的だった。的確な判断を下すには、こうした落ち着きも大事なのだろう。

 しかしそのブラジルもノルウェーに完敗した。上には上がいる。



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