《めてみみ》多機能化する商業集積地

2026/06/24 06:24 更新NEW!


 都心商業集積地で複合施設の開業が続いている。4月下旬には大阪のクオーツ心斎橋、6月中旬にはザ・ランドマーク名古屋栄が開業した。どちらも高層ビルで、低層階は商業、中層階がオフィス、上層階にホテルを配している。

 繁華街にある駅直結の好立地物件で、ビジネス・観光客双方の宿泊需要が見込める。両施設ともオフィスの成約率も高いようだ。複合開発は、一つの機能だけでは高層ビルの収益の安定確保が難しいとの判断からだろうか。敷地に余裕があれば、高級マンションの併設も考えたかもしれない。

 商業ゾーンのテナント構成も似ている。国内外富裕層の集客を想定し、ラグジュアリーブランドが1~3階など多層メゾネットの大型店で出店するなど、ブランド価値の発信を重視する物販、食物販店が多い。すでに百貨店や商業施設が複数あり、飲食店街も広がっている。そこにオフィス、ホテルを備えた新たな複合商業施設が加わり、来街者の幅が一層、厚みを増しそうだ。

 かつて街は、オフィス街、住宅街、歓楽街などと区分して開発が進んだ。人口減少を見据え、特定エリアに都市機能を集約する「コンパクトシティ」構想を背景にした開発が、各都市で動き始めている。今回の心斎橋と栄の開発は、その構想の都心版に思える。「職・住・商・遊」機能の都心部への集中が進みそうだ。



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