《めてみみ》同質化の繰り返し

2026/06/08 06:24 更新NEW!


 ある出版社が人気の分野に偏り過ぎた商品開発を続けたため、業績が低迷したというネットニュースを少し前に見た。人気の分野とは、主人公が異世界へ転生し、そこで活躍する「異世界転生」もの。ライトノベルも漫画もアニメも、その分野であふれている。書店や古本屋に行っても異世界転生ものが増え、私が好きな王道の少年漫画やマニアックな青年漫画のスペースは減少している。

 いろいろと設定を変えながらも、結局は似たようなストーリーが次から次へと量産され続けている。一定の人気が見込めるため、そこから抜け出せなくなり、同質化が極まったようだ。

 ファッション業界でもトレンドに左右されたり、ヒット商品を後追いしたりと、売り場が同質化する歴史を繰り返している。例えばリカバリーウェアも参入企業が急増し、レッドオーシャンになってきた。それでもギフト需要などで売り上げを伸ばしている。

 紳士服業界でいえば、オフィススタイルの多様化でスーツ離れが進んだため、高機能素材を使ったセットアップ頼りが何年も続いている。ジャケットに合わせるアイテムも、ドレスシャツからTシャツスタイルが定着してきた。これまで新たな需要喚起に貢献してきたものでも、さすがに同質化が否めない。そろそろ全く別の切り口で開発した商品の登場が出てきてほしい。



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