《めてみみ》フェムケア事業を育てるために

2024/11/07 06:24 更新


 GSIクレオスがフェムケアブランド「オーラビー」を立ち上げた。繊維、工業製品、管理部門など様々な部署から13人の女性が集まりチームを編成。2年かけて商品化とブランディングを進めた。

 「本音で話せるように女性だけのチームにした」と中山正輝取締役専務執行役員。「組織を越えて様々なメンバーが集まり、いろんな意見がでるのでまとめるのが大変だった」(王安麒チームリーダー)が、フェムケア関連の専門家の力も借りながらデビューまでこぎつけた。

 帝人フロンティアは昨年、フェムテックブランド「いとおもふ」を立ち上げた。フェムテックプロジェクトや〝着る化粧品〟「ラフィナン」を担当するのが女性3人のチーム。フェムテック市場の競合は激しいが、女性に寄り添うスタンスで考えれば吸水ショーツやサニタリー関連が全てではないという。ホットフラッシュなど更年期障害への対応を軸に、衣料品や寝装・寝具など幅広い分野を対象にする。

 ともに悩みは販売面だ。「女性視点から良い商品はできても、販路を開拓し、売り上げをどう伸ばすかという視点では男性の力も借りたいとの思いはある」とも。新規事業をいかに生み出し育てるかは企業成長にとって欠かせない要素。大切に〝育てる〟ために互いに手を取り合わなければならないのは、家庭も企業も同様だ。



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