きょうから新年度がスタート。繊維ファッション業界で働き始めるフレッシュパーソンもおられると思うが、まずは業界の仲間になった皆さんを心から歓迎したい。繊研新聞では新入社員に向けた「FBプロフェッショナルへの道」を昨年10月から隔週で掲載している。ファッションビジネスの解説記事や先輩からのメッセージが、皆さんの成長の一助になれば幸いだ。
さて、のっけから厳しい話で恐縮だが、業界は多くの課題に直面している。円安が重くのしかかり原料や生産コストが上昇し、これらの販売価格への転嫁は容易ではない。人手不足は生産から販売まであらゆる業種に共通し、客に商品を届けるまでの流れが目詰まりするリスクも高まっている。そして何より、世界課題のサステイナビリティーへの対応は待ったなし。環境だけでなく人権への配慮も求められ、これを消費者にどう伝えていくか工夫が必要だ。
01年生まれは120万人、05年生まれは106万人で、ベビーブームだった30歳上の世代と比べると半分近く。少子高齢化が進む日本で、自分たちは少数派だと心細く感じるかもしれない。
けれども世界人口で見ると、80億人のうち25歳以下は40%を占める最大勢力だ。国境を越えて簡単につながりあえる時代、課題が山積みだからこそ、これを突破する若い力を必要としている。