商業施設コンサルティング事業のブレーンアンドパートナーは、留学やワーキングホリデーで来日する台湾人を日本企業に紹介する事業で成果を上げている。昨年7月に開始、契約先はファッション企業を中心に10社で、約20人が店舗を主体に勤務している。
成果は、台湾をはじめとしたインバウンド(訪日外国人)へのサービス向上と需要獲得につながっているだけではない。「スタッフの仕事に対する真摯(しんし)な姿勢が日本人スタッフに好影響を与えている」と高岡晃子取締役は話す。
多くのスタッフが商品の特徴やそれに合わせた接客トークについて、気づいたことや反省点などを毎日、日本語でノートに書き、「必死に仕事を覚え、レベルアップしようとしている」という。もちろん、こうした姿勢の日本人スタッフも多いが、短期間勤務にもかかわらず、懸命に努力する外国人の姿が「日本人スタッフに刺激となり、学びにつながっている」。結果、「台湾人と日本人の良いコミュニケーションが生まれている」という。
インバウンド需要は今後も拡大が見込まれ、日本の店舗で働きたい外国人と外国人スタッフを採用したい日本企業も増える。売り上げだけでなく、日本人スタッフのレベルアップのためにも外国人材の活用は不可欠になる。販売職でも外国人材の受け入れを促進する制度の整備が必要だ。