《めてみみ》選ばれるブランド

2023/08/08 06:24 更新


 ファーストリテイリングが先月、「グローバルマネジメントプログラム」を実施した。世界中の学生を東京に集めるインターンシップで、19年に開始した。20~22年はコロナ禍のためオンラインだったが、23年は4年ぶりのリアル開催だった。

 日本や世界各国で個別に行うインターンシップと違う点は、世界中の学生が有明本部に集まって現場社員から講義を受け、ファストリの経営課題について解決方法を議論すること。

 複数のチームに分かれ、同社が提示したテーマに沿って考えた課題解決の方法を最終日にプレゼンテーションする。世界トップのブランドになるためのアイデアの一端を国籍の異なるメンバーからなるチームで考えるプロセスは、学生たちにグローバル企業で働くだいご味を体感してもらう契機にもなる。

 日本、欧米、アジアなど22カ国・地域から参加した学生51人の往復の交通費とプログラム期間中の滞在費はファストリが負担した。当然のことながら、51人が全員、卒業後の就職先にファストリを選ぶわけではない。

 ただ、今回のプログラムに4500人もの応募があった。各国の人事担当がそれぞれの国の大学に地道に働きかけてきた成果は出ている。世界中の学生たちが就職先の候補に選ぶようなブランドになるためにも、相応のお金と時間をかける必要はあるらしい。



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