《めてみみ》技能実習制度の廃止

2023/04/27 06:24 更新


 政府は外国人労働者に関する制度を大幅に見直す。有識者会議で、外国人技能実習制度を廃止し、実習生の監理団体や技能実習機構などを維持した上で、「人材確保と人材育成を目的とした新たな制度を創設する」ことを提言。さらに、一定の専門性を持つ外国人労働者を受け入れる在留資格「特定技能」で、在留期間に上限がなく、家族も帯同できる「2号」の対象分野を拡大する方針を自民党に示した。

 いずれも国内で人手不足が深刻化する中で、技能実習生を含め、外国人労働者の受け入れを拡大するもの。技能実習生を多く受け入れている繊維業界にとって、影響は大きい。

 実習制度の見直し案について、繊維業界では不安感を持つ企業がある一方で、「人材確保に有益」とする関係者も多い。ただし、繊維は現行の特定技能1号の対象外。業界からは対象への追加を求める声が以前から多かった。日本繊維産業連盟は有識者会議でのヒアリングで、「特定技能への追加を前提とした議論を求めた」という。

 特定技能に追加されれば、将来の2号への「昇格」の可能性も出てくる。前提となるのは労働者が働きやすい環境整備と人権への配慮だ。しっかり対応している事業者が多いとはいえ、繊維業界で実習生に対する残業代不払いなどの「法令違反」が多発したことも忘れてはならない。



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