4月29日からゴールデンウィーク(GW)が始まる。昨年と一昨年は新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言下で、多くの人々が外出を控え、商業施設の大半が休業した。今年は久々に行政による規制が全くない大型連休となりそうだ。
海外を含めて旅行する人々も多く、商業施設にとって街からの人の流出も懸念されるとはいえ、連休商戦への期待は高い。多くの施設が大型イベントを行う。昨年のGWに向けて準備し、実施できなかった大型企画に取り組む施設もある。19年6月以降に開業した施設にとっては初めてのGW商戦で、目玉企画の連打も多い。
まん延防止等重点措置が3月22日に全面解除されて以降、市況は衣料品を含めて全体として上向いている。消費者の購買意欲は高まっており、GW商戦は弾みを付ける大きなチャンスだ。
多くの施設が音楽などのイベントや物販催事、ワークショップなど消費者参加型企画を積極化し、集客増を狙う。ポイントとなるのはイベントによって、お客に楽しんでもらうだけでなく、来館した客が継続して来館し、購買するための施策だ。集客増が期待されるからこそ、ディベロッパーとテナントが一体となって、「また来てみたい」「またこの店で買いたい」と消費者に思わせる接客やサービスの強化に取り組む重要性が高まる。