《めてみみ》男性の仕事着

2022/01/21 06:24 更新


 22~23年秋冬欧州メンズコレクションが佳境に入った。ミラノからパリへと舞台を移し、現地でのファッションショーとデジタル映像で新作が発表されている。パリの日程に合わせ、日本のブランドもフィジカル(リアル)のショーを開催、パリの公式スケジュールで世界へ配信した。

 都内各地で行われたショーを見て、服の持つリアルな力を感じることができた。自宅でパソコンを眺めて見るデジタルのショーとは違う臨場感に触れられた。リアルなショーの持つ驚きや感動、そしてファッションを楽しむ観客たちの笑顔を再発見した。

 これまでのところ、大きなトレンドとしてアウトドアの機能的なアイテムを取り入れたスタイルが広がっている。ダウンやパッデッド、キルティングといった量感のアウターがキーアイテムとなりそうだ。一方で「プラダ」のように男性の仕事着・ユニフォームに焦点を当てたコレクションも気になった。というのは、こうした動きの背景に、男性の働き方やライフスタイルの変化が見えるからだ。

 現代の男性服のルーツをユニフォームに求める考え方がある。軍服(ミリタリーユニフォーム)、ワークウェア(ブルーカラーユニフォーム)、スポーツユニフォーム、スーツ(ホワイトカラーユニフォーム)。その概念やルールが大きく変わろうとしている。



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