《めてみみ》上海の空間体験

2021/12/01 06:24 更新


 上海に、注目のSCや初進出のブランドが多数開店している。SCは北外灘来福士、前灘太古里、瑞虹天地太陽宮、久光センターまで10万平方メートル超の大型が出揃い、どんな新しいテナントや刺激があるか注目だった。

 太古里は成都、北京で大成功する施設で、テナント側の期待も高い。スターバックスが環境保護実験店を出したほか、最近は蔦屋書店の上海2号店が開業した。ラグジュアリーブランドを含め全体的に空間演出が優れる感じがした。

 太陽宮は施設として凝った造りではないが、無印良品の中国初生鮮食品複合店「MUJI菜場」が話題。京東傘下のスーパー七鮮との共同運営で、無印が売り場設計・運営している。

 新テナントに目を移すと、日本で発売されていないブランドや店舗演出が気になる。H&Mの「アンド・アザー・ストーリーズ」は陜西南路の人気施設iapmに1号店を構えた。H&Mっぽさは全くなく高単価。9月末オープンだが、今も週末は多くの女性客が入る。

 近くの准海中路路面では韓国眼鏡ブランド「ジェントルモンスター」が、眼鏡、カフェ、スキンケア複合店「HAUS」へと改装。1階には実物と見紛う馬が5、6頭いて、各階もVMDを超越したアート作品が並び、物販以上の不思議な体験ができる。東京では体験できない空間が上海に現れている。



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