楽天ファッション・ウィーク22年春夏が佳境を迎えている。例年よりも1カ月ほど日程を前倒しして、ニューヨークや欧州のファッションウィークに先立って行われている。開催時期の変更ゆえか、メンズを主軸とするブランドの参加が目立つ。
注目されるのは、6月のパリ・メンズコレクションで既に22年春夏コレクションを発表したブランドが参加していること。初日に新宿御苑でのショーをライブ配信した「ホワイトマウンテニアリング」は6月のメンズとは内容を変え、ウィメンズに絞って見せた。
かつての東京コレクションでも、期間を前倒しして9月初旬に開催したことがあった。欧米のファッションウィークより先に開催することで、小売店のバジェット（仕入れ枠）を押さえようという狙いがあった。しかし、結局のところ、「パリのブランドを見てからでないと仕入れ枠を決められない」という小売店の思惑を前に、開催時期は元に戻ることになった。
コロナ禍を経て、コレクションを見せる時期はずいぶんと流動的になった。ファッションウィークの期間にとらわれず、独自のスケジュールで発表するブランドもある。それだけに今回の楽天ファッション・ウィークの決断には違和感はない。問題はコレクションの中身。クリエイションの強さはいつの時代も求められている。
