《めてみみ》海島綿の魅力

2021/06/07 06:24 更新


 何かと綿の話題が目立つが、「海島綿」(シーアイランドコットン)はどのくらい知られているだろうか。カリブ海の西インド諸島が原産の希少な高級綿で〝繊維の宝石〟と呼ばれる。日本に初めて輸入されたのは76年。それ以前、約200年間は英国の紡績会社が独占していた。同年に海島綿協会(任意団体、3年後に協同組合に変更)が設立され日本での普及活動が始まった。

 ピークだったバブル期には欧米よりも日本市場の方が人気で、大半が日本で使われていた。00年以降は右肩下がりで取扱量は減少、5~6年前までは150コリを維持していたが、コロナ禍でさらに落ち込んでしまった。扱う企業も減り、市場で見かけることも少なくなった。若い世代では知らない人も多いかもしれない。

 現状への危機感から同協会は大きな改革に踏み切った。7月から社団法人としての活動を開始。これまで中小製造業の組合員が中心で、マーケティングの幅を狭めていたので、ハードルを下げて参加しやすくする。

 今、新疆綿など綿の生産地が大きな社会問題となっている。SDGs(持続可能な開発目標)への意識が高まるなか、トレーサビリティー(履歴管理)の明確な海島綿の魅力を改めて見直してもらう好機ととらえ、ラグジュアリー市場での認知度向上、ファン作りを強化すべきだろう。



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