《めてみみ》元気の源

2021/02/12 06:24 更新


 都内のSCの従業員休憩室で、作り立てのパスタ料理をショップスタッフがおいしそうに食べていた。以前はカップ麺や菓子パンなどを食べる光景が多かったので、館長に事情を聞くと、館内の飲食店がスタッフ向けで特別価格にしているテイクアウト料理という。

 コロナ禍で苦戦する飲食店を支援するとともに、スタッフのES(従業員満足)を高めるため、昨年4~5月の臨時休業明けから実施している。人気とんかつ店のヒレカツ丼が500円で食べられるなどかなりのお得感があり、「スタッフから好評」だ。

 臨時休業期間中に「館としてテナント支援のために何かできることはないか、運営スタッフみんなで知恵を絞った結果」という。コロナ禍で来店客数が大幅に減り、売り方に悩んで疲弊しがちなショップスタッフの「元気の源」となり、協力飲食店の売り上げも一定程度下支えしている。

 コロナ下でSCディベロッパーの多くがテナントへの支援を強化しようとしている。ただし、売り上げ減少と、休業や時短営業に伴う賃料減免などでディベロッパーの経営環境も厳しい。出費を伴う打ち手が限られる中で、ディベロッパーはテナントに寄り添い、テナントとともに、知恵を出し合い、できることから始めるしかない。それがテナントからも、消費者からも選ばれることにつながる。



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