《めてみみ》本末転倒

2021/01/19 06:24 更新


 百貨店各社は1月7日に1都3県、13日に7府県の店舗の営業時間の短縮を発表した。レストランフロアを含めて閉店を午後8時までに繰り上げた。すでに多くの店舗は物販の時短営業を実施しているとはいえ、顧客の外出自粛の広がりで、売り上げの落ち込みが避けられない。消費の回復はさらに遅れる懸念が強まる。

 初売りは新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、福袋の販売方法の変更やクリアランスセールの分散開催で売り上げが大きく落ち込んだ。入店客数、売り上げともに4~5割の減少で、例年とは様変わりの静かな滑り出しだった。その後も緊急事態宣言の影響で、客数の減少が続く。

 首都圏の複数の店舗で営業担当者は「こんな閑散とした初売りは初めて」と話す一方で、「混雑緩和策で、店内が密にならなくて良かった」という。客数減で売り上げが大きく落ち込む中で、店頭の士気低下に複雑な思いを強くした。

 1月売上高は14日までで、三越伊勢丹が34.6%減、高島屋が37.6%減、大丸松坂屋百貨店が40%減。引き続き、下旬も厳しい見通しだ。コロナ禍を理由に予算未達成でも仕方ないという意識が蔓延(まんえん)してはいないだろうか。コロナ下であっても店頭での顧客接点の重要性は変わらない。デジタルシフトで店頭売り上げに執着しなくなったのでは本末転倒だ。


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