《めてみみ》悩ましい課題

2020/11/27 06:24 更新


 新型コロナウイルスの影響で再びロックダウン(都市封鎖)下にあるEU(欧州連合)各国で、来年初頭のファッションウィークの見直しが相次いでいる。1月初めを予定していたピッティ・イマージネ・ウオモは、フィラーティ、ビンボの三つのフェアとともに2月21~23日に変更された。これは、2月23~3月1日にミラノで予定されているレディスの「ミラノ・ファッションウィーク」へとつながる会期だ。

 例年だと年明け最初のファッションウィークになるロンドンも1月を見送った。コロナ禍の状況とブレグジット(EU離脱)後の混乱を回避するため、2月に行う。ロンドン・ファッションウィーク・フェブラリーは2月19~23日、デジタルを軸にフィジカル(リアル)も含むハイブリッド形式を予定する。

 こうなるとパリ・ファッションウィークの予定が気になるところ。しかし、パリ・メンズは予定通り1月19~24日、オートクチュールは1月25~28日に実施する方針だ。ただし、コロナ禍により開催の形式は決定していない。

 パリはさておき、ファッションウィークが2月へずれることで、メンズブランドの納期の乱れが懸念される。新作の発表の時期とオーダーの締め、生産の仕掛かりをどう調整していくのか。コロナ禍という特殊事情とはいえ、21年秋冬も悩ましい課題が続く。



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