《めてみみ》美と健康の勢い

2020/11/16 06:24 更新


 家庭用美顔器の製造・販売で急成長するアーティスティック&シーオー(岐阜県羽島市)の創業社長、近藤英樹氏の本紙インタビュー記事(10月30日付)には驚いた。08年創業で今やグループ年商は300億円。〝美〟へのニーズは高まり続ける。

 「新しくカフェを始めました」とは、大麻(ヘンプ)製品を製造・販売する麻福(三重県伊勢市)の北村隆匡社長からのお知らせ。コロナ禍で苦戦しているからかと思いきや、「逆に注文がずいぶんと増えました」。マスクだけでなく、ヘンプ製品やお守り代わりのしめ縄などがたくさん売れた。その流れを広げるため、麻の実を使ったピザなどを提供し始めたのだった。

 麻の実は伊勢神宮の祭事でも欠かせない植物で、日本では古くから八穀の一つとされ、栄養素が注目されている。健康に過ごしたいという願いがヘンプ製品の購入につながり、食へと広がっている。

 11月6日に改装オープンした名古屋・栄の地下商業施設セントラルパーク。長蛇の列が出来ていたのは野菜や果物を販売する「カネ井青果」。岐阜市の卸売業者が開いた店だ。このほかにも飲食店がにぎわっていた。

 新型コロナ第3波が迫るなか、美しさを保ち、健康で安全に過ごしたいという思いはますます募る。その陰にかすんでしまっているファッション。勢いを取り戻せるだろうか。



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