《めてみみ》新時代のクリエイション

2020/09/16 06:24 更新


 コロナ禍のような特別な状況でも、新しくビジネスを始めるデザイナーに出会う機会があった。そのクリエイションはインテリジェンスにあふれ、論理的にコンセプトを通した物作りだった。若さゆえのコンセプトへの執着と前のめりな姿勢に、まぶしさと気恥ずかしさを覚えた。

 ファッションデザイナーのクリエイションの手法は様々だ。論理的にコンセプトを突き詰めて作るタイプもいれば、もっと直感的に時代の気分を感じて作るデザイナーもいる。どちらが優れているというわけではない。服と時代の関係をコンセプチュアルに突き詰めたクリエイションは、時に服の概念を変え、見たこともない服を生み出す。一方、デザイナーのパーソナルな気分から作られた服が、実は今まで気づかなかった時代の気分を映し出す。

 技術の進歩が新しいデザインの手法を生み出すこともある。近年では、3Dプリンターによって新しい服を生み出すデザイナーも登場した。サステイナブル(持続可能性)を巡る新たな技術開発も、デザイナーの感性を刺激し新時代のビジネスを提示しようとしている。

 スペイン風邪以来とも言われる世界的な感染症の蔓延(まんえん)を経て、ファッションデザイナーたちは今の時代をどう切り取るのだろうか。幕を開けた21年春夏コレクションから、その断片が見えてくる。


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