名古屋から東京へ、6カ月ぶりに出張した。新幹線は普通車の全席にコンセントがある新型車両に当たり、これは便利と感心したが、腰への負担は従来型の方が少なく感じられた。運動不足による背筋の衰えを座席のせいにしてはいけないのかもしれないが、横向きでの読書はつらかった。
長い自粛生活や休校が明け、急に激しい運動を始めた子供たちのけがが問題になっている。プロサッカーでも新型コロナウイルスよりけがのダメージの方が大きいという。緊急事態宣言が解除された途端に足首を骨折、いまだにリハビリを余儀なくされ、出張できなかったから身に染みる。
久しぶりの出張の目的は展示会の取材。変化するライフスタイルを見据えた提案が重視されたのはもちろんだが、これまで以上に異業種との取引を増やす動きが加速している。アパレル市場の回復は見込めないとの判断がベースにある。健康や医療、災害対策などは見逃せない分野だ。
業界では常識でも他では非常識ということが少なくないが、そうした〝ずれ〟の共有が新たな商品やサービスにつながるという期待が膨らみもする。体力の回復までは旧型車両を選んで新しい動きを追いかけることにしよう。リモートやSNSの活用も手にできた。これまで出会えていなかった分野にも思い切って足を踏み出そう。