《めてみみ》攻めと守り

2020/07/30 06:24 更新


 例年は3月から行われる自動車レースの最高峰、F1世界選手権が新型コロナウイルス感染の拡大で今年は7月に始まった。第2戦の予選は大雨。「雨の中でF1マシンを走らせるのは晴れの日とは全然違うセンスが求められる。力量や技術の差が明確に出る」という。

 雨中でアクセルを踏みすぎればスピンする可能性が高まり、ブレーキも利きにくい。あらゆる面で繊細さが求められるという。晴天のレースでは走るラインはどのドライバーもほぼ同じだが、雨の中では攻め方、コース取りが大きく異なるそうだ。

 攻めと守りのバランス。コロナ禍での経営は嵐の中の運転と通じるものがある。この間の商社のトップインタビューでは、「今は動く時ではない。まずは守りを固める」とサプライチェーンの修復や確保、与信管理の徹底を第一に挙げる声が多かった。

 今年はしっかりと守り、そして必要であれば新たな供給網を作る。そして「チャンスがあれば攻める」。コロナで一変した世界に向けて、立ち向かう意気込みを感じる。ブレーキをかけるだけでは前には進まないからだ。

 かと言ってアクセルを踏みすぎるとスピンし、コースアウトしかねない。攻守を見極める情報収集力と分析力、そして行動力が企業の行く末を左右する。嵐の時ほど力量が試される。それは経営者に限らない。


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