《めてみみ》地元の魅力を再発見

2020/06/22 06:24 更新


 「皆さんは自分が住む街に愛着はありますか」。コロナ禍の外出自粛によって自分が暮らす環境を見つめ直す人も多かったのではないか。記者は生まれ育った北関東の小さな町よりも10年ほど前から住んでいる今の街に愛着がある。都市の機能というより、そこで暮らし働く人が魅力的だからだ。

 中心街の活性化にも携わる若い世代に人気のセレクトショップのオーナーや東京にも進出しているカフェ併設の古着店オーナー、リメイクブランドも立ち上げたジーンズリペア店の夫婦、靴作り教室を開く若い職人、自らDJとなりイベントを主催する刺繍屋の若社長、バーベキュー場やシェアオフィスを運営する人々など、挙げたらきりがない。

 本紙で取り上げてきた人々の中で、地元へのこだわりを本業に生かしているのは柏レザーの飯島暁史代表だ。眠っている地域資源を発掘し、商品開発につなげる。希少性の高い地元のブランド豚「柏幻霜ポーク」をご当地レザーとして、新たな価値を生み出した。その革を使ったレザーグッズブランド「パス」も立ち上げた。

 飯島代表は1月に地産地消をテーマに食と連動させ、レザーグッズも販売するカフェを柏市内にオープンした。7月初旬まで高島屋柏店でも期間限定ショップを開いている。自分の街の魅力を再発見できれば地元愛も高まるはず。



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