《めてみみ》その先を見据えて

2020/04/21 06:24 更新


 4月第2週の段階で、セレクトショップが全店の5~7割、ユニクロは800を超える店の4分の1程度、無印良品は400強ある店の半分が休業となった。首都圏や関西での店舗が軒並み沈黙することのマイナス影響は大きい。

 7都府県だけで、企業によっては全社売上高の半分を稼ぐほどの数の店舗が休業した。16日には政府が緊急事態宣言の範囲を全国に拡大した。時短営業でしのいでいた残りの店がこの先、少なくとも5月の連休明けまで休業になることも想定される。

 小売り各社の本社社員はすでに在宅勤務に入っている。では休業が増え、店頭に立てなくなった販売員はどうやって過ごしているのか。ブログやSNS担当の販売員は今も毎日、お薦め商品を紹介して、ECへの送客を促している。

 路面店勤務の販売員は店の在庫をECの倉庫へ送る作業にいそしみ、別のスタッフは、ECの注文が急増していることを受け、人出が足りなくなっているECの物流業務の現場ヘルプに入っている。

 スタッフを束ねる店長は、在宅勤務の時間を生かし、本社への報告書を片付け、再び店を開けられるときに備えて、在宅中のスタッフの教育プログラムを考案したりしている。連休明けか、さらに長期化するか、わからないが、事態が終息したその先を見据えて今を生きている。



この記事に関連する記事