《めてみみ》ローカル再発見

2019/12/16 06:24 更新


 青森県のご当地アイドル「りんご娘」のメンバー、王林ちゃんは純朴な天然キャラが受け、全国区の人気を獲得している。テレビに出演していると、ついつい見てしまう。記者も両親が東北出身なので、東北地方の方言を聞くと親近感がわき、癒やされる。

 青森県のイメージはリンゴやニンニクだけではない。ここ数年、県を挙げて、インバウンド(訪日外国人)の観光需要を取り込むため、地元の雄大な自然を満喫できるアクティビティーを推奨している。カヌーやサップが楽しめる十和田湖をはじめ、自転車のヒルクライムレースを開催する岩木山、バックカントリーのメッカの八甲田山など。

 先日、自転車とファッションを融合させたブランド「ナリフリ」が青森県と組み、東京・丸の内で期間限定店を開き、サイクルツーリズムの魅力を発信した。両者の橋渡し役を担ったのは、地元でセレクトショップ「サークルアオモリ」を運営するブルージュの石戸谷知倫代表。

 アパレル業界で言えば、青森県は縫製業の集積地として知られる。特に有力な紳士スーツの縫製工場がいくつも残っている。その土地に根差した名産品や地場産業は地域の大切な宝だ。全国各地でローカルの魅力を再発見することこそが、今まで以上に日本のファンを世界中で増やすきっかけになるだろう。



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