ダウンジャケットが売れない。都心は11月末までコートが必要なほど寒くならず、当然と言えば当然だが、全部が売れなかったわけではない。「カナダグース」「ザ・ノース・フェイス」の人気モデルは今年も寒くなる前にほぼ売り切れた。
売れなかったのは、ショップのオリジナル商品や前述の2ブランドほど人気がマス化してはいないブランドだ。同じダウン製品で、それぞれデザインや機能性に工夫を凝らしているのに、売れないのはなぜか。
考えていた時、ウェブメディアほぼ日の取材で、同社のECではデサントの「水沢ダウンジャケット」が、毎シーズン受注販売で仕入れた分がほとんど売り切れると聞いた。10万円超えもある水沢ダウンを仕入れた店は他にもあるが、今年は「暖冬のせいで例年ほど勢いがない」と聞いていた。
ほぼ日のECではなぜ売れるのか尋ねると、メディアサイトに付いている読者=お客さんにECで商品を売る際も、商品の良さ、選んだ理由を他の読み物と変わらぬほど丁寧に「ちゃんと説明しているから」とのことだった。
実際にサイトでは、他の服も雑貨も食品も、じかに接客できないことを補えるよう、どう作っているか、どう使うか、何を改良したかなど、詳細に説明がなされている。実店舗は改めてこういう姿勢をECに見習うべきかもしれない。