《めてみみ》香港のデモ

2019/11/21 06:24 更新


 香港を取り巻く情勢が刻々と悪化している。デモ隊と警察の衝突が日常的になり、暴力化し中国政府の介入が強くなってきた。18日未明には香港理工大学に警察が突入を試み、大きな衝突が起きた。6月の「逃亡犯条例」改正案への反対を機に本格化した今回のデモで最大の衝突だ。

 10月下旬に改正案の正式撤回が決まった後もデモは収まらず、収束の形が見えない。今回のデモが14年の雨傘運動と異なるのは、前回のように道路を封鎖し、占拠するといったスタイルではなく、各地でゲリラ的に起こるため、つかみどころがなく、政府は一網打尽にすることができなかった。しかし理工大などいくつかの大学が拠点のような存在となり、ある意味、目標が定まってしまった。

 香港経済は急速に悪化している。今年の域内総生産(GDP)は、09年以来のマイナス成長に陥る見通しだ。「ダックス」を中心に香港に出店する三共生興は、香港事業が赤字に転落。「深刻な被害を受けている」と新店を除き香港市場からの撤退も視野に入れる。被害が大きくなれば香港に出店する小売業が店舗戦略を見直すのは必然の流れだ。

 早く落ち着いてほしいと思う一方で、理工大などの大学を一気に制圧し、長期化したデモに終止符を打とうとするのが一番怖い。香港人の自由を求める運動が武力で制圧されそうでハラハラする。


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