《めてみみ》若い世代が再発見

2018/12/17 00:00 更新


 80年代の〝つっぱり〟不良少年を主人公にしたテレビドラマ「今日から俺は!!」が子供たちに人気だ。小学3年生の息子も毎回、爆笑しながら見ている。当時、嶋大輔が歌ってヒットした「男の勲章」という主題歌に始まり、聖子ちゃんカットのスケ番、短ランや長ランの学生たちなど全てが異次元の世界なのだろう。

 クラスでも、その話題で盛り上がっているとのこと。息子にプレゼントしようと思い、近くの古本屋で原作漫画を探しているが、品切れ状態で一冊も見当たらない。息子は深みにはまり、ドラマと同じ監督、福田雄一氏が撮った別の映画「斉木楠雄のΨ難」に夢中で、原作漫画を集め始めた。

 90年代リバイバルブームのファッション業界。その恩恵は地方の個店に及ぶ。オーナーは裏原などストリートファッション全盛期に青春時代を過ごした40歳前後。その話を聞きに来店する20歳前後の顧客が増えているという。ネット検索では見つからない、リアルな体験に基づく熱い思いに目を輝かせて聞き入る姿も。

 数年前までは若い世代が実店舗に来なくなったと嘆くオーナーが大半だったが、最近では世代を超えた共感も生まれている。大人にとっては、懐かしく気恥ずかしいようなモノやコトであっても、伝え方次第で再び輝きを増し、若い世代に魅力を再発見してもらえるはずだ。



この記事に関連する記事