5日から上海で中国国際輸入博覧会が始まった。17年5月の「一帯一路国際協力サミットフォーラム」で習近平国家主席が開催を発表した、輸入に特化した総合見本市だ。出展企業は172カ国・地域の3600社以上。開幕式で習近平国家主席は「中国が自ら世界に市場を開放する重大な動き」と強調し、輸入拡大の姿勢をアピールした。
主催は中国商務部と上海市だが、開幕までには政治都市・北京と商業都市・上海の考え方の違いを感じる場面が多かった。入場登録の締め切りが中国企業は8月末、外国企業は9月15日と通常の展示会よりも大幅に早く、顔写真に加え会社の機構証の提出を求められた。私の周辺にも知らない人が多く、開幕直前に慌てていた人がいた。市内は幹線道路に花が植えられるなど街並みが整備された。
4日には共産党幹部しか乗れないとされる国産高級車「紅旗」を初めて見た。開幕式には10人以上の国家首脳が参加したという。初日午前中の会場は閑散としていた。出展企業で入場できる人員の制限が前日に決まったという。開幕式の警備を優先しての判断だったようだ。会場を歩くと無人のブースもあった。
出展企業の中では日本が500社以上と最も多い。最近の両国関係が良好なのを受けてのことだろう。土曜日までの会期中、実りの多い商談を期待したい。