本紙推定によるとファッション商品のEC市場は9500億円。ECによるファッション商品の購入比率も9.8%に達した。
店を回り、見比べて買うファッション商品でここまでECが浸透してきた。ましてやコモディディー品は「近い将来、EC購入が80%を占める」との予測もある。今は店で買っている保守的な層もやがてネット販売のユーザーになる。店に足を運んでくれているうちに、自社のサイトに囲い込もうと、リアル店舗でネット未経験者が便利さを体験できる取り組みも始まっている。
米や飲料水のような、重いし、店頭で見比べるまでもないものはネット販売を利用するようになった。店頭のような特売セール、タイムセールはないが、店に行かなくてもいい、重い荷物を運ばなくてもいいという便利さには代えがたい。
ネット販売では送料を気にする消費者は多い。ネットモールの表記では「送料無料」となっているものが、企業の直販サイトでは有料でも商品自体はモールよりも安いことがある。送料と合算した負担額はネットモールの商品価格と同じ。
ネットでの買い物は便利だが、便利さのコストは誰かが負担しなければならない。もっとも享受する者がコストを負担するのは当然だし、堂々と請求すればいい。そうでなければ、その便利さは持続できない。