19年春夏ニューヨーク・コレクションの開幕に合わせるように、マンハッタンにコルソコモの新ショップがオープンした。同時多発テロ事件の前は、ショッピングモールだったサウスストリートシーポートの一画。テロの影響から長く閉鎖されていたが、17年目にして再開発が進んだ。
コルソコモのミラノのショップとは異なるワンフロア。しかし、売り場は広く、アートの展示スペースやカフェなど本家と同じような構成になっている。オープニングは、ヘルムート・ニュートンの展覧会が開催されていた。
マンハッタンの有力店といえば、バーニーズニューヨークやバーグドルフ・グッドマン。この二つに比べると規模は大きくないが、チェルシー地区にはジェフリーという専門店があり、ミッドタウンイーストにはドーバーストリートマーケットもある。それぞれに品揃えの質量や接客サービスに特徴がある。コルソコモなら、アートやカフェスペース、書籍スペースなどライフスタイル的なサービスの提供にたけていることだろう。
ウェブの販売が伸び続ける一方で、実店舗で何ができるかが問われている。単に服を買うだけではない、他の経験の提供、空間を使ったドキドキ感、わざわざ店に足を運ぶことをいとわない何かがあるかどうか。実店舗には、そんな何かが求められている。