《めてみみ》プラットフォームへ

2018/08/17 06:20 更新


 百貨店の閉鎖が続く。ヤマトヤシキ姫路店が2月末、名古屋の丸栄が6月末に閉店し、井筒屋が先日、山口井筒屋宇部店(12月末)、コレット(19年2月末)、黒崎店(19年5月末)の3店閉鎖を発表した。このほかにも、いくつかある。

 百貨店の「17年度店舗別売上高ランキング」(本紙調査)では191店中76店が増収となり、19店のみだった前年度と比べると改善したかのようだが、地方都市や郊外の百貨店の厳しい経営は変わっていないようだ。旧来型のビジネスモデルは大きな変革が必要なのだろう。

 「『Eコマース』とか『電子商取引』などとわざわざ呼ばなくなり、単に『コマース』『商取引』になるということだ」「小売業者が短絡的に売り場面積当たりの売上高に気をとられている限り、買い物客は幻滅させられ続け、小売業者は泥沼にはまっていく」。

 ダグ・スティーブンスの『小売再生・リアル店舗はメディアになる』は、リアル店舗に対する厳しい指摘があふれている。一方で、「未来の小売スペースで買い物客に提供できる最重要商品は体験になる」などの再生の方向性も示す。ネット販売など「メディア」が「店舗」になるなら、店舗はメディアになるべきという。様々な人が集う地域の〝プラットフォーム〟となるべく、場を構築したり、開放することも一つの道ではないか。



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